使用前点検 トラクター編①

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使用前点検 トラクター編①

2017年03月15日

春の訪れと同時に使い始める農機具といえばトラクター。今回はトラクターを使用する前に、見ておいた方がいいポイントを伝授!
本格的に点検しようとすると、点検項目だけで10~20ヶ所ほどあり、手間や時間がかかってしまうので、要点だけを押さえて、誰でも手軽に点検できるよう解説していきます。

<その①>下まわり
トラクターを保管場所から動かす前に機械の側面から、赤枠部分の地面を確認して下さい。
もし、ここの地面に油が染み込んだ跡が見つかれば、オイル漏れの症状が発生している可能性があります。

下まわりに特に異常がなければ次のチェックポイントを点検するため、明るくてそこそこ広い場所へ移動させます。
写真の様に外せる各部のカバーは全て取り外してください。

<その②>バッテリー
バッテリーの点検は、本来専用のテスターを用いて電圧のチェックや、液面の確認等がありますが、ここでは簡単な目視による点検を解説します。

バッテリー上部の赤矢印で指した2ヶ所がバッテリーのターミナルで、これが接続され、機械本体に電気が通電されています。
ターミナルをよ~く目視するのと同時に、指でつまんで軽く揺すってみて下さい。

【目視のポイント】
・錆が極端に発生していないか
・クラック(ヒビ割れ)が発生していないか
・付け根のハーネス(配線)が断線しかけてないか

【触手のポイント】
・取り付け部のネジは緩んでないか
・ターミナルの円周方向へ回転させても動かないか
・上方へ引っ張っても抜けないか

これらに問題がなければノープロブレムと言ったところですが、一つでも該当するようならば、早急にターミナルの交換をオススメします。
もちろん、これらはバッテリー本体がベストコンディションであることを前提としたお話。
バッテリー本体の解説はまたの機会にと言うことで…

<その③>エンジンオイル
ここではエンジンの血液ともいえるエンジンオイルを確認します。

赤矢印で指しているオイルのレベルゲージを探して下さい。
見つけたらそれを抜き取り、先端部に付着しているオイルをボロ布で綺麗に拭き取ります。
再度差し込んで、もう一度抜き取り、オイルが付着している方向を下に向けて垂直にしたままよ~く確認して下さい。

赤矢印の右側(レベルゲージ上方)の印がエンジンオイル全量のMAXレベル 、つまり上限です。
左側(レベルゲージ下方)がLOWという意味合いで下限の印が確認できるかと思います。
このMAX~LOWレベルの印はメーカーや機種によってバラバラ。写真の機種は小さな丸い穴で示されています。
何らかの印が必ず上下2ヶ所にあるので、よ~く目を凝らして確認して下さいね。

レベルゲージの下の印から上の印の間(写真の矢印の範囲)にオイルが付着していれば、オイルの量的には問題ありません。量が問題なくても、オイルの色があまりにも汚れているようなら交換をオススメします。
オイルが規定量よりも異常に少ない場合や、レベルゲージに全く付着しない場合は、エンジンオイルの液面低下(オイル漏れ)、もしくはオイル消費といったエンジン本体にトラブルを抱えている可能性も否定できません。これらの症状が疑わしい場合は、早急に診断、または修理を検討しましょう。

これを読まれている方の中には、車に限らず、農機具のメンテナンスも一通りご自身でされる方がいるのでは…?
もしご自身でオイル交換をされる場合に、「一体何リットル入っているの?」という疑問が生じた場合のアドバイス!

写真の機種では座席のシートバックにサービスデーターのラベルが貼りつけられています。これは座席を前傾させれば一目瞭然!
よく見るとエンジンオイルの項目があり、そこにちゃんと記載されているという訳なんです。このデーターを基準にして下さい。

しかし、機種やメーカーによってラベルが貼りつけられている箇所が異なります。
本体のどこかには必ず貼りつけてありますので、ご自身のトラクターをチェックしてみて下さい。
また、オイル交換をする際は、ドレンボルトの締め忘れや適正トルクでの締め付けにご注意を…
廃油の適切な処理もお願いします!

トラクターの点検項目は始まったばかり…
次回は「エンジンまわり」の点検について解説します。

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